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はじめての相続について FIRST

相続発生後の流れ

2年以内に必要な手続き

身内の方が亡くなられた後、ご遺族は、医療保険および年金制度から給付金や年金を受け取ることができます。
給付の種類・受給手続は、亡くなられた方が加入していた医療保険や年金の種類・ご遺族の状況により異なります。
なお、給付金や年金は預貯金口座に振り込まれますので、手続の際は指定する預貯金口座の通帳を持参してください。

埋葬料(費)・
葬祭費受給の手続社会保険

身内の方が亡くなられたときには、ご遺族の方(または埋葬を行う方)に埋葬料・埋葬費または葬祭費が支給されます。
亡くなられた日または埋葬を行なった日から2年以内に、必要書類を添えて、それぞれの提出先へ支給申請書を提出します。

※1 被扶養者の範囲に限られません。亡くなられた方に生計の全部または一部を維持されていれば、
親族関係がなく、同一世帯に属していなくても支給されます。

※2 亡くなられた方が被扶養者の場合には、「家族埋葬料」が支給されます。

埋葬料など給付関係一覧
健康保険
(75歳未満の会社などに勤務する人とその被扶養者が対象※)
給付名 埋葬料 埋葬費 家族埋葬料
受けられる人 被保険者に生計を維持されていた遺族 左記以外の埋葬を行った人 被保険者
受けられる額 5万円 左記の範囲内で埋葬に要した費用 5万円
必要書類など 埋葬料(費)支給申請書(事業主の証明を受ける)埋葬費の場合は、領収書添付(霊柩車代、火葬費用など)
提出先 亡くなられた方が勤務していた会社などを管轄する全国健康保険協会各支部または健康保険組合(被扶養者が亡くなった場合も勤務している会社などを通します)
国民健康保険
(健康保険、共済組合、船員保険などの被保険者
又は被扶養者を除いた75歳未満の日本に居住する人 例:自営業者、その扶養家族、無職の人など)
給付名 葬祭費など(市区町村により異なります)
受けられる人 葬祭を行う人
受けられる額 おおむね健康保険と同様(市区町村により異なります)
必要書類など 葬祭費支給申請書など
提出先 亡くなられた方の住所地の市区町村役場

健康保険は、2ヵ月以内の期間を定めて臨時に雇用される人などは除外されます。パートやアルバイトでも勤務条件により対象になります。また、労災保険と異なり、会社役員も対象になります。

後期高齢者医療制度
(75歳以上の日本に居住する人と65歳〜74歳の人で一定の障害認定を受けた人)
給付名 葬祭費など(市区町村により異なります)
受けられる人 葬祭を行う人
受けられる額 おおむね健康保険と同様(市区町村により異なります)
必要書類など 葬祭費支給申請書など
提出先 亡くなられた方の住所地の都道府県広域連合(受付窓口は市区町村です)

高額療養費のあらまし社会保険

国民健康保険や会社の健康保険、後期高齢者医療制度などを利用した医療費の自己負担分が一定額を超えた場合には、超えた分の金額が「高額療養費」として払い戻されることになっています。この一定額のことを自己負担限度額と言いますが、計算対象になるものとならないものがあります。保険の対象にならない治療費や差額ベッド代は計算に算入できませんし、入院時食事療養費・入院時生活療養費の標準負担額も対象になりません。
自己負担限度額は、暦月(1日から月末まで)を単位として計算し、窓口支払限度額は下記の表の通りになります。
なお、本人が亡くなられたときに、未請求の高額療養費がある場合は、相続人が請求できます。申請期限は病院などで診療を受けた月の翌月初日から2年です。
また、自己負担限度額に達しない場合であっても、同一月内に同一世帯(被保険者とその被扶養者)で21,000円以上の自己負担が複数ある場合には、それらを合算し、自己負担限度額を計算します。同一人が同一月内に複数の医療機関にかかり、それぞれ21,000円以上の自己負担がある場合も同様に計算します(70歳以上の方がいる世帯の場合は計算方法が異なります)。
「限度額適用認定証」が交付されている場合

下表の額を限度として自己負担分の医療費を窓口で支払います。自己負担限度額以上の支払いはありません。
ただし、全国健康保険協会各支部、健康保険組合などで事前に認定を受けておく必要があります。

限度額適用認定証が交付されていても、認定証交付前に自己負担限度額を超えていた場合や、同一世帯(被保険者とその被扶養者)で21,000円以上の自己負担が複数ある場合の自己負担限度額を超えた場合等は、自動計算されませんので、別途高額療養費を請求する必要があります。

1ヵ月あたりの自己負担限度額(平成27年1月診療分から)
70歳未満の方
標準報酬月額が
83万円以上
252,600円+(総医療費-842,000円)×1%【140,100円】
標準報酬月額が
53万円~79万円
167,400円+(総医療費-558,000円)×1%【93,000円】
標準報酬月額が
28万円~50万円
80,100円+(総医療費-267,000円)×1%【44,400円】
標準報酬月額が
26万円以下
57,600円【44,400円】
被保険者が
市町村民税非課税者等
(標準報酬月額が53万円以上の方は除く)
35,400円【24,600円】
70歳以上の方
  通院(個人ごと) 通院+入院(世帯合計)
現役並み所得者※ 57,600円 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%【44,400円】
一般 14,000円 57,600【44,400円】
市区町村民税非課税の方など 8,000円 24,600円
かつ、年金収入が
80万円以下などの方
8,000円 15,000円

現役並み所得者とは、診療月の標準報酬月額が28万円以上であって、かつ年収が夫婦世帯520万円以上、単身世帯は383万円以上ある70歳以上の被保険者及びその70歳以上の被扶養者

  • 【 】内の金額は、過去12ヵ月以内に3回以上高額療養費の支給を受け4回目以降の場合
  • 健康保険組合によっては、受けられる額が異なることがあります。詳しくは、ご加入の健康保険組合にご確認ください。
  • 国民健康保険の場合は旧ただし書き所得に応じて区分されます。詳しくは、都道府県担当窓口にご確認ください。
高額介護合算療養費

高額療養費のほかに、医療費と介護保険の利用料の自己負担額が著しく高額になる世帯には「高額介護合算療養費」の支給があります。同一世帯の被保険者の医療保険患者負担分と介護保険利用者負担分を合算し、年間(原則として8月から翌年7月末までの1年間)の自己負担額が一定額を超えた場合に、超えた額が申請により支給されるというしくみです。なお、高額療養費や高額介護サービス費などが支給される場合には、それらの支給額を控除した後の合計額となります。詳しくは市区町村役場などにご確認ください。

公的給付を受給中に死亡した場合

健康保険又は公的年金等からの各種給付を受給中に死亡した場合、受給できたにもかかわらず請求しないうちに死亡してしまうことがあります。本来受給できたはずの給付については、相続財産になるものと相続財産ではなく一定の遺族に支給されるもの(未支給といいます)があります。健康保険等の給付が支給されずに残った場合は、相続財産になります。例えば、健康保険の傷病手当金を受給中に亡くなってしまった場合、受け取れなかった分の傷病手当金は相続財産になりますので、相続人が請求して受けることができます。

労災保険からの給付

会社員などが業務上または通勤途上の事故により亡くなった場合、労災保険からも給付があります。労災の遺族(補償)年金は、亡くなられた方に生計を維持されていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹が順番に受けられます。しかし、妻以外の人は一定の条件に該当することが必要になります。遺族(補償)一時金は、年金の受給資格者がいない場合に配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順に受けられます。また、遺族厚生年金や遺族基礎年金を受けられる人は、一定の調整をした上で、労災保険からの遺族(補償)給付も受けられます。

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